波打ち際の浸食


リズムを刻む彫刻刀のように同一視の乗っ取りが起こります。イエスは「条件付きイエス」になります。在ることはコントロールしないんですが、その他のすべてがコントロールしようとします。単純な二択であるのに、人は、マインドはコントロールする方を「選ぶことしか知らない」という大きな不利を抱えています。以前に「透明人間との追いかけっこ」みたいだと書きましたが、追いかけてる側が主役か、透明人間が主役かは時々刻々と交代していきます。このバランスを驚異的なまでに透明人間側にすることが修行(サーダナ)です。でも、透明人間側ってなんだよ? 理解できないよと30分後になるのが日常生活の波打ち際です。深海から波打ち際へ、また深海へ。同じ海の表層がマインドとヴァーサナーによって展開(転回)しつづけます。n


マハルシ 二元性と欲望の根本は外側へと向かう心です。


人は仕事を遂行する間、高次の力に自分自身を明け渡し、そのことを常に心に刻みこんで、けっして忘れてはなりません。そうするなら、いったいどうして得意になることができるでしょう? 彼は行為の結果に関心を持つべきでさえないのです。そうしたときにのみ、行為は非利己的となるのです。

(対話502)


質問者 どうすれば真我を達成できるのでしょうか?


マハルシ 真我は達成されるものではありません。なぜなら、あなたが真我だからです。


質問者 そうです。不変の自己と変化する自己が私の中に存在しているのです。そこには二人の自己があるということです。


マハルシ 変化するのは単なる想念にすぎません。すべての想念は「私」という想念が現れた後にのみ現れます。想念が誰にとって現れたのかを見いだしなさい。そうすればそれは超越され、そして静まるでしょう。すなわち、「私」という想念の源をたどることで、あなたは完全な「私─私」を実現するのです。「私」とは真我の名前なのです。


質問者 「私はブラフマンである」(アハン・ブラフマースミ)に瞑想すべきでしょうか?


マハルシ その確言は「私はブラフマンである」と考えるためのものではありません。アハム(「私」)は誰もが知っています。ブラフマンはアハムとしてすべての人の中に宿っています。「私」を見いだしなさい。「私」はすでにブラフマンなのです。そう考える必要などありません。ただ「私」を見いだしなさい。


質問者 鞘(コーシャ)を棄て去っていく方法が聖典に述べられているのではありませんか?


マハルシ 「私」という想念が現れた後、「私」と身体、感覚、心などとの偽りの自己同一化が起こります。「私」が誤ってそれらと結びついたため、真の「私」は見失われてしまったのです。汚れた「私」から純粋な「私」へと変容させるために、鞘を棄て去るということが聖典に述べられています。しかしそれは、正確には真我ではないものを棄て去ることではなく、真我を見いだすことにあるのです。
真我は無限の「私─私」です。その「私」は完全です。それは永遠なるもの、始まりも終わりもないものであり、もう一つの「私」は生まれ、そして死んでいく、はかない一時的なものです。変化する想念が誰にとって現れるのかを見いだしなさい。それらは「私」という想念が現れた後に現れることがわかるでしょう。その「私」という想念をとらえなさい。そうすれば、それは静まります。「私」という想念の源をたどりなさい。そうすれば、真我のみが残るのです。

(対話266)



私の見るかぎり、あなたの日常生活においては、自分の本当の姿を見つけるために、意識を内面に向けることよりも重要なことは何もありません。


マハルシ すべてのヴァーサナー(心の潜在的傾向)が根絶されないままに得られた体験は確固としたものではありません。ヴァーサナーを消滅させるためには努力をしなければなりません。
…すべてのヴァーサナーが根絶された後にのみ、知識は揺るぎないものとなるのです。

(対話172)


マハルシ 真我実現とは何でしょうか? 一方がもう一方を実現するというような二つの真我が存在するのでしょうか?

(対話175)


愛しい女性よ、あなたとイエシュアのただひとつの違いは、彼が人間の内にある「神の原理」を理解し、さらにその原理を完全に「生きた」ということだけである。


イエシュアはあらゆる者に、こう教えた。
「私がやったことは、誰にでもできる。『父』とあなたはひとつだからだ。あなたの王国はこの場所にあるわけではない。天の王国は、あなたの内面にあるのだ」と。


愛しい女性よ、あなたという美しい存在、あなたという神を愛するのだ。「父」はあなたの内面に宿っていること、そしてあなたは永遠に生きることを知りなさい。


質問者 どうすれば真我を達成できるのでしょうか?


マハルシ 真我は達成されるものではありません。なぜなら、あなたが真我だからです。


質問者 そうです。不変の自己と変化する自己が私の中に存在しているのです。そこには二人の自己があるということです。


学ぶことに対して、絶対に罪悪感を感じてはいけない。叡智に対して、絶対に罪悪感を感じてはいけない。それは「覚醒」と呼ばれている。これまで自分は自分がする必要があったことをしてきたのだ、ということを理解しなければならない。すべては必要だったのだ。そして、あなたはすべてにおいて正しい選択をしてきたのである。すべてにおいて、である。あなたは明日も生き、神によって祝福されたその次の日も生きていく。その次の日も、その次の日も、ずっと生き続けていくのだ。そのとき、この今日という日に知っていたよりも多くのことを自分は知っていることに気づくことだろう。だが、この今日という日は間違いではないのだ。それはあなたを永遠の中へと導いてくれるのである。


人生において失敗した、あるいは何か間違ったことをしてしまった、というふうにあなたが思っているとすれば、あなたは自分自身の内面と外面の偉大さ、そして人生全体の重要性に気づく能力を衰えさせていることになる。自分の過去のどの部分であろうと、それをなくしたいなどと絶対に思ってはならない。過去のどんな部分でもだ。なぜなら、あなたのすべての崇高な体験と卑しい体験から生まれた葛藤が、あなたの魂の中に偉大なる美しい叡智の真珠を生み出したからだ。それは、もう二度とそれらの夢を見る必要はないし、それらのゲームを創造したり、それらを体験したりする必要はないことを意味している。というのも、あなたはすでにそれらを体験し、それらがどんなふうに感じるかを知っており、自分の魂の中にそれらに関する記録、すなわち人生において何にも勝る本当の宝物である「フィーリング」と呼ばれるものを持っているからだ。


私がここにいるのは、愛についてのあなたの理解を超えるほど、あなたが愛されているということを伝えるためだ。というのも、あなたはこれまで、自分自身を理解しようと奮闘しているひとりの神として以外、見られたことがないからだ。そして、自分のすべての生におけるあらゆる体験から、あなたは知識と叡智を獲得してきた。あなたはそれらを世界に与えてきた。広がりつつある生の美徳をさらに豊かなものにしてきたのである。


あなたのこれまでの人生は、あなたの内に宿る炎が生み出したすばらしい壮観だった。それは、敬意を払うべきもの、聖なるもの、神なるものとして再評価されるべきである。なぜなら、あなたが何をしようと、あなたはつねに神であるからだ。どのような仮面を身につけようと、あなたは神なのだ。どのような人間関係を体験していようと、あなたはそれでも神なのである。


あなたはこの人生の冒険に値する。あらゆる冒険に値する。そして、それよりも遥かにすばらしいことは、これから先あなたを待っている輝かしい冒険にも値するということである。だが、これまで自分がしてきたすべてのことは、単に自分自身である神についての理解を得るためだったということに気づくまでは、あなたはけっして「私は在る」という状態になることはないし、永遠への扉を通過することもない。あなた自身である神とは、人生という舞台でのあなたのあらゆる体験がもたらした美徳を通して、今ここで実演されているものである。


自分の背中にのしかかる重荷を抱えている者は、もしそうすることが自分を幸せにするのであれば、そうしなさい。だが、もしそれらから学ぶべきものをすべて学び、いいかげんうんざりしているのなら、そんなものは捨ててしまいなさい。どうやって? それらを愛し、抱き容れ、自分の存在の中にそれらがあることを許すことによってである。ひとたびあなたがそうしてしまえば、それらがふたたびあなたを押さえつけることはなくなる。そしてそのあとは、生きることのすばらしさを透明な視界を通して見ることができ、愛を価値判断なしに感じることができ、存在することの喜びが、無限の「知っている状態」の力となることができるのである。


自分の人生を抱き容れなさい。自分が神聖なる存在であることを知り、これまで自分がしてきたことすべてがあったからこそ、自分の存在の強さがあるのだということを知りなさい。罪悪感を持つのをやめなさい。悲しみにひたるなどという、馬鹿げた演技はやめなさい。自分に重荷を背負わせるのをやめるのだ。自分以外の誰かを責めるのをやめなさい。自分自身でその責任を負うのだ。それはあなたの責任なのである。



イランの孤立化を画策するイスラエル 核合意が崩壊すれば戦争も
Will Israel and Iran Go to War? Leaders Warn of Danger
2018年6月6日(水)21時05分b クリスティナ・マザ


シリアとの国境地帯、ゴラン高原に展開するイスラエル軍(2015年) Baz Ratner-REUTERS


<欧州歴訪中のイスラエル・ネタニヤフ首相が仏独英の指導者に核合意離脱を説く理由>


イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は6月4日、3日間の欧州歴訪を開始。欧州の指導者に、仇敵イランの「脅威」を訴えにいくのだ。


5日に訪問したフランスでは、イランはイスラエルを破壊するためすぐにウラン濃縮を再開するだろうと言った。その直前にイランの原子力長官が、イラン核合意(包括的共同作業計画:JCPOA)が崩壊した場合、ウラン濃縮の能力を拡大するためのインフラ整備を始める、と発表していた。


「イスラエルとイランは、イラン核合意が崩壊しなかったとしても、紛争に突入しかねない状態にある。もしイランが核開発のインフラ整備を始めたら、衝突は避けられなくなる」と、 ブルッキングズ研究所の中東専門家クリス・メセロールは本誌に語った。「イスラエルはイランの核保有は許されないと断言し、イランは、『止められるものならやってみろ』とイスラエルを挑発している」


イラン核合意は2015年のバラク・オバマ大統領時代、主要6カ国(アメリカ、中国、フランス、ドイツ、ロシア、イギリス)がイランと締結した合意で、イランが核開発計画を大幅に縮小する代わりに、欧米が経済制裁を緩和するという内容だ。だがトランプ政権は5月8日、この合意から一方的に離脱した。さらに、合意に沿って解除していた経済制裁も再開する意向だ。


合意は、崩壊の瀬戸際かもしれない。


欧州がイラン原油を買えなくなるとき
英独仏は、合意の維持を表明している。だがアメリカが制裁を再開すれば、イランと取引のある欧州諸国も制裁対象になる可能性が高い。すでにイランからの撤退を決めた欧州企業もあり、いつまで合意を持ちこたえられるかわからない。


一方、これまで核合意を順守してきたとみられているイランも、国際社会が核合意の代替案を提示しなければ、合意を反故にすると警告している。


もともと核合意(と、それに伴う対イラン援助)に猛反対だったネタニヤフは、英独仏に核合意を破らせるために欧州を訪問している。ネタニヤフに言わせれば、イランはイスラエル国家の存亡に関わる脅威だ。欧州の同盟国も、イランには厳しくあたらねばならない、と。


どこから火を噴くかわからないこの状況下でも、イランとイスラエルの衝突までにはまだ間がある、と考える専門家もいる。


「今起きているのは、プロパガンダ合戦だ。イランは、アメリカの離脱を埋め合わせる代替案を作り出すために、欧州各国に圧力をかけようとしている。一方ネタニヤフの反イラン・プロパガンダはもう20年以上続いている」と、米シンクタンク大西洋協議会のバーバラ・スラビンは言う。


「今はまだ、メッセージの応酬と宣伝の段階だ。だが1~2カ月以内に欧州各国が軒並みイランから引き揚げ、イランの石油を買わなくなれば、イランは核開発の再開を迫られる可能性がある」


だが、イスラエルも切羽詰まっている。過去数カ月、イスラエルはシリア内戦でイランの支援を受けるシーア派民兵に攻撃を続けている。シリア内戦でアサド政権を支持しているイランが、内戦に乗じてシリアとイスラエルの国境地帯に軍事拠点を築くことを警戒しているのだ。


フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、イラン核合意の維持が、イランの核兵器開発を阻止する上でこれまで以上に重要になっている、と主張した。マクロンは、核合意の崩壊は戦争に直結しかねないとかねてから警告してきた。


もしイランが核開発計画を再開を決めれば、1年以内に核兵器開発にこぎつけるとみる専門家もいる。イスラエルがその前に攻撃を開始しようと思うのは間違いない。

(翻訳:栗原紀子)


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