しかしここで注意すべきことは、たとえ発端がデカルト哲学にあったにせよ、そこから今日まで急速に発展してきた近代科学の「機械論的世界観」を、デカルトの「機械論的世界観」と完全に同一視するわけにはいかないという点だ。

もともとデカルトは、たがいに分離、独立した二つの領域を問題にしていた。「思惟するもの」、すなわち精神と、「延長されたもの」、すなわち物質である。しかしニュートン物理学という強力な推進力を得て、そのうちの一つ、「延長されたもの」だけが、近代科学の対象になり、「思惟するもの」は、あたかも急発進した車から転げ落ちた荷物のように、置き去りにされた。
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