第三のヒロシマ前夜6


北朝鮮という集団は国家ではなく、幽霊(ファントム)みたいなものだと思う。でもその実体がないはずのファントムには実体がある。恐怖に動かされる集団としての実体だ。いま内部に恐怖の統制を強いている北朝鮮は、外部にもまったく同じことをするだろう。内部からのクーデターによる終結があまりの恐怖でできないことはもう25年という年月が証明しているのだから、外部がそのリスクをすべて負い、この幽霊を片付けるしかないのだ。何が言いたいかと言うと、北朝鮮がどんなに異質であっても確かに存在し、恐怖と怨嗟により縛られ苦悶する集団としてその影響力はこれから「外部に破裂」してくる。内部の被害者たちが苦しんでいる分、外部は覚悟をもって受け止めねばならないのだ。(韓国のように)関わりを避けたいという気持ちは関係ない。この冷たい時限爆弾は、日本の隣で時を刻んでいた。放置した不明は日本にも確かにあった。


なぜ安保理に出てきたのか? 焦っているから。
なぜ焦る? 攻撃されると見ているからだ。
なぜ焦る? 攻撃されたら負けると見ているからだ。
チキンレースで先にブレーキを踏んだのは金正恩だった。米国ではなかった。
中露は攻撃されるリスクは負っていない。負っているのは、北朝鮮と韓国と日本だ。
北朝鮮は何重もの意味で、国家ではない。金正恩と被害者の群れだ。
被害者の群れを率いるには限界がある。その限界が焦りとして表面化している。
人を大切にしない集団に未来などあるか。


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Fiora & nobody