産まれた直後に全盲となっているシャロンが、立体的でカラーの夢を見て、夢の中で色や形状を学んでいくことがどのくらい稀なことなのかは大規模な統計が欲しいと思いました。
シャロンの体験で興味深いのは、年齢、性別、出身がばらけた複数名(10名程度)が周りを取り囲むという向こう側の「団」のあり方が垣間見えることです。n1355





父が踏み込んできたISの兵士に暴行され連れ去られた1年後、この少女は家族(母、弟、妹2人)5人でトルコを経由しドイツに亡命しました。今は安全な場所で学校に通い暮らすことができています。
非常に驚いたのはこの少女の言葉でした。父親は信心深い方でしたがシリア軍の前線司令官だったため祖国から義務を放棄して離れることができず、その事情に子供4人を巻き込んだことを常に悔いていました。
この少女の言葉は、親の影響、信仰の影響だろうかとも考えました。でも違うと感じました。この少女の透徹した言葉は、今までの旅で培われたものだと直観的に思えました。子供の頃は演技をする動機も余裕もなく、その人となりが表に出ます。
父親を殺害したと思われるISの兵士たちはこの子の家に踏み込んできた時、家族には手を出しませんでした。亡命も無事に成功し、ドイツで今安全に暮らせていることも、この一家の信仰心が多分に影響していると思いました。人は苦難に遭った時、言葉に態度が出ます。言葉の中に、その人の未来が刻まれています。
戦略的に戦い続けると言ったわけではありません。(動けない父親を見ながら)生きるのも死ぬのも勝つのも一緒です。逃げたりしない。すべては神のおぼし召しのままに。と13歳の少女が言いました。n0739





13歳のシリアの少女ヘレンの言葉
ダメ、恥ずべきことよ。(無人となった家から熊のぬいぐるみを失敬しようとした妹に対して)
父と一緒に死ぬまで抵抗を続けます。
すべては神のおぼし召しのままに。
生きるのも死ぬのも勝つのも一緒です。逃げたりしない。
私の心を玄関の扉に置いてきた。お父さんのために。(父親はISに連れ去られ行方不明となった)
私たちは海で夢を見ているの。
「(シリアに留まることで)子供たちの人生を台なしにしてしまった」と言い続けた父の言葉を私は今まで考え続けてきました。
シリアにいる時は家族のありがたみがよくわかっていませんでした。今は両親のありがたみがよくわかります。祖国こそ私たちのすべてです。


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Fiora & nobody