睡眠のこと


神経科学者ジェフ・イリフ博士(オレゴン健康大学)の研究について聞きました。睡眠中の脳を直接観察することができる最新の顕微鏡研究では、細胞に栄養や酸素を供給する血管内の細胞が夜間睡眠中にだけ縮み、栄養供給が止まること。入れ替わりに昼間は周囲の袋に満ちている脳脊髄液が血管内に流れ込み「脳の老廃物」を除去する作用をしていること。
ふつう人間の体の老廃物除去はリンパ管から肝臓につながるのですが、脳だけはリンパ管がないためこれまでは謎とされてきた分野でした。


一つの血管で、栄養供給と老廃物除去を(睡眠中にだけ)交互に切り替えているという事情から、睡眠が脳にとってどれほど重要か再度見直す必要があります。


100年前は平均9時間睡眠だった人類が今は7時間です。これが身体の全機能を統合する脳にどれほどの影響を与えているか、物理的に老廃物排出がうまくいっていない脳で身体を制御することがどれほど難しいか、とても考えさせられる内容でした。n0029

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