1 知識を獲得する方法には、物質的感覚か、または遺伝子を通じてのある種の情報伝達によるものしかない。あるいは経験的科学や、肉体の感覚を補う機械を通して測定可能な世界を探索することによる。

2 すべての「質」的性質は、最終的に「量」的性質に還元される(たとえば色の違いは波長の違いに還元される)。

3 すべての人に感知可能な客観的世界と個人によってのみ感知される主観的経験には、明確な境界線がある。科学の知識は前者のみを扱い、後者は個人にとっては重要かもしれないが、それを調べても公に確認可能な種類の知識は得られない。

4 自由意志の概念は前科学的なものである。科学的分析によれば、外部からの力の組合せが個人に刻み込まれ、同時にその生体に内包される圧力と緊張が個人の行動を引き起こすと説明できる。

5 意識あるいは思考や感情の認識として知られるものは、脳の物理的および生化学的過程から生じる副産物である。

6 記憶とは単に中枢神経に保存されるデータである。

7 時間の性質からいって、未来の出来事を知るためには既知の原因と過去の規則性に基づいて理性的に推測するしかない。

8 精神活動とは、物理的生体(脳)の種々の動的状態にすぎないので、それが生体外の物質世界に影響を与えるようなことは不可能である。

9 宇宙と人間の進化は物理的原因から引き起こされた。この進化には宇宙の目的、意識の発達、個人の努力といった概念を正当化する要素はなにもない。

10 個人の意識はその肉体の死を越えて存続することはない。もし存続するとしても、その意味は生きている人間によって理解することはできず、それについて知識を得る方法もない。


これが現代の産業社会とヘルスケアシステムの基礎となっている前提である。
機械論的に考える時、人はこんなふうに考える。

「やつらはいったいいつになったら手を打つつもりだろう?」。
「連中はこの惑星を破壊している」。
「重役(または労働者)のやつらがこれほど欲張りでなければうまくいくのに」。

こうした言葉は、状況をかえるために自分でできることをするのではなく、架空の「彼ら(やつら、連中)」を創りだし、責任を「彼ら」に押しつけることで自己を他から切り離している。しかし人間は、どのような状況におかれていようが、その状況の共同創造者なのである。

しかしなお毎日の生活において我々は、物は分解して理解できると考え続けている。

今日もありがとうございました。
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