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なにもないのにあるもの


手のひらの上になにもないとする。
手のひらの上にはなにもない。手はある。
手がなくなるとする。もう手もない。
それを見ている目はある。目がなくなるとする。もう目もない。
だから光はみえない。
そうやってすべてのあるものがなくなる。
もうなにもない。それなら「なにもない」という自覚も出るわけがない。
「それ」は、傷つかない。
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